目次
はじめに
「ICL（眼内コンタクトレンズ）」は、角膜を削らずに視力を矯正できる画期的な治療法として人気を集めています。
その大きな特徴のひとつが「取り外し可能」であること。レーシックとは異なり、将来のライフスタイルや眼の状態に合わせてレンズを取り出すことができる、と説明されます。
しかし本当に安全に取り外せるのでしょうか？
本記事では、ICLのレンズ除去に関する実態やリスク、取り外しが必要になるケース、そして後悔しないための知識を徹底解説します。
1. ICLは本当に取り外せるのか？
結論として、ICLは取り外すことが可能です。
レンズは虹彩と水晶体の間に配置されているため、再度手術を行えば取り出すことができます。
- レーシック：角膜を削るため元に戻せない
- ICL：レンズを摘出可能（可逆性あり）
👉 この「可逆性」がICLの大きな安心材料となっています。
2. 取り外しが必要になるケースとは？
(1) 度数が合わなくなった
- 強度近視や乱視が変化
- 加齢により視力が変動
- レンズ交換で対応する場合も
(2) 白内障の手術が必要になった
- 加齢に伴い白内障が進行
- ICLを入れたままでは手術が難しいため、取り外す必要がある
(3) レンズ位置の不具合
- レンズがずれる
- 視力が安定しない
- 乱視が強く出る
(4) 合併症や不快感
- 眼圧上昇
- 炎症
- 異物感や光のにじみ
3. レンズ除去に伴うリスク
ICLが取り外し可能といっても、再手術には一定のリスクがあります。
- 手術時の感染リスク：眼内に細菌が入る可能性（発症率は極めて低い）
- 角膜内皮細胞の減少：手術を繰り返すことでダメージが蓄積する可能性
- 白内障リスクの上昇：取り外す過程で水晶体に負担がかかる場合
- 視力が安定するまで時間がかかる：一時的に視力が不安定に
👉 「取り外せる＝完全に安全」ではない点を理解することが大切です。
4. レンズ交換はどのくらい現実的か？
ICLレンズは長期使用に耐えられるよう設計されています。
- 基本的には 半永久的に使用可能
- 加齢や視力変動があっても、多くはそのまま使い続けられる
- レンズ交換が必要になるのは少数派
👉 「将来必ず交換が必要」というよりも、「必要なら交換できる」という認識が正解です。
5. 実際の体験談・口コミに見るレンズ除去
- 「白内障の手術でICLを外した」
- 「度数が合わず、交換で再手術した」
- 「光のにじみが強く、除去した」
いずれも安全に手術できた例が多いですが、術後しばらくは違和感や視力変動を経験する人もいます。
6. 除去のリスクを減らすためにできること
- 術前検査を徹底する
→ 角膜厚・前房深度・眼圧・白内障の有無を確認 - 実績のあるクリニックを選ぶ
→ 取り外し手術まで対応できるか確認 - 術後定期検診を欠かさない
→ レンズ位置・眼圧をチェック - ホールICLを選択する
→ 白内障・眼圧上昇リスクを軽減
7. レーシックとの比較視点
| 項目 | レーシック | ICL |
|---|---|---|
| 将来の取り外し | 不可 | 可能 |
| 視力変動への対応 | 再手術は条件付き | レンズ交換で対応可 |
| 白内障手術 | そのまま可 | 除去が必要 |
| 可逆性 | なし | あり |
👉 「安心のためにICLを選ぶ」人は多いですが、除去のリスクを完全にゼロと誤解しないことが重要です。
まとめ
ICLは「取り外し可能」という大きなメリットがある一方で、除去手術には以下のようなリスクも伴います。
- 感染や角膜ダメージのリスク
- 白内障手術で除去が必要になるケース
- レンズ交換は稀だが可能
つまり、ICLは「将来取り外せるから安心」と考えるのではなく、**「必要になったら取り外せる選択肢がある」**と理解することが現実的です。
👉 後悔しないためには、実績豊富なクリニックで十分なカウンセリングを受け、術後の検診を欠かさないことが最も大切です。
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